組織内での発言力や情報発信力を向上させるには?

組織内において発言力というのは非常に重要で、社内ミーティングなどで「同じことを話しているのに話し手によって受け取られ方がまったく違う」なんてことはままあります。
発言力を向上させ、情報発信力を上げることで組織においては優位な位置に立つことができます。
今回は発言力が弱い方、他の人と同じことをいってもなぜか却下されてしまう方におくる、情報発信力向上プログラムです。
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【いっていることは同じなのに評価が違うのはなぜ?】
例えば万年平社員のA君が企画の説明をするとき以下のように発言をしました。
そうすると上司や周りの先輩から以下のような反応が返ってきます。
しかし同じことをエリート社員B君が言った場合にはまた別の反応が返ってきたりするものです。
そうすると上司や周りの先輩からは以下のような言葉が返ってくるでしょう。
このときA君とB君のやった仕事、提案した内容はほぼ同じです。
しかし前提となる万年平社員のA君とB君には、スタート時点から「イメージ」によるハンデが存在していますね。
まぁ、それを埋めることは実質無理なわけですが、もう一つ言葉の選び方にもポイントが隠されています。
【上手な言葉の選び方】
まずはA君の発言をからかみ砕いてましょう。
①
②
こんな風に上司の心の中では展開されています。
それではB君の場合はどうでしょうか。
①
②
まずは、①の項目に注目してみましょう。
①ではA君とB君の「イメージ」によるハンデが顕著に表れています。
この部分は普段の行いや今まで積み上げてきた信頼、人間関係などによるものです。
会社での「仕事の7割は人間関係だ」といわれるように、実務的な部分よりも周りとの連携や評価というのもは大事なのですが、これについてはまた別の機会にお話しすることにします。
次に②を見てみましょう。
A君の提案からは「実施のメリット」と「デメリットがありそれは解消できない」という事実が述べられています。
上司や先輩は「デメリットは解消すべき」と考えるでしょうから、この言い方では提案は通りにくいはずです。
一方でB君の提案はどうでしょう。
「実施のメリット」と「デメリットがあること」そして「それを大幅に緩和できる策があること」が伝わってきます。
一見するとA君とB君が提案している内容はほぼ同じです。
しかし伝え方や言葉の選び方、その順序を変えただけで印象がガラッと変わってしまいます。
順序立てて話したり、上手に文章を区切ったりすることで相手が理解しやすくなったり、納得しやすくすることが出来るのです。
また、B君がメリットを旨味にいいかえて年配の方にも伝わりやすくしているところもポイントだったりもします。
B君がエリートな理由は、結果や実績だけでなく今までこういった提案を上手に通せたことにあるのかもしれませんね。
【まったく同じ言葉を使っても伝わる人と伝えられない人】
前述は言葉の選び方で印象を変えるというテクニックを解説しましたが、これとは別に相手に話を聞いてもらうためのテクニックはいくつか存在しています。
まったく同じ言葉を発したとしても受け止められ方が変わる魔法のようなテクニックなので、発言力がない方は要チェックです。
1、情報発信を必要最低限にする
「報告、連絡、相談」
これは企業などで導入されている定番の標語です。
問題が起きたらすぐ報告し、小まめに連絡をとり、相談を怠らない。
方針としては間違っていませんし悪くはありません。
しかし稀に、言わなくていい事まで報告したり、その情報を活用できない相手にまでベラベラと重要な情報を漏らす人がいます。
とか
とか
とか。
内容はさておきアウトプットが多い人はどこにでも一定数存在しています。
アウトプットが多い人は普段から多くの情報を他人に振りまいていますので、いざ必要な情報を発信しようとしたときに、それがどこまで重要度が高い情報なのか周りは判断がつきません。
これは職場の上司にも同じことがいえます。
部下に逐一指示を出して「あーしろ」「こーしろ」「ここはこーだ」と言っていると、本当に肝心な情報がどれなのか部下はわからず、優先順位がバラバラになってしまうなんてこともあります。
そこで「情報発信は必要最低限にする」という対策を講じます。
想像してください。
普段から会社批判や愚痴が多い上司が「会社の方針がどうだ」「会社の売り上げが思わしくない」なんて言ったとしましょう。周りは「あーまた言ってるわ」としか思いません。
その一方で普段から無口な上司が小声で「まずいことになった…」と言っているのを聞いたらどうでしょう。なんだかいにしえぬ不安を感じますよね。
情報発信というのは面白いもので、数が増えれば増えた分だけ1つあたりの価値は下がります。
その逆、発信が少なければ少ないだけ希少価値が上がり、1回の発信で得られる反響は大きくなります。
つまり、いざという時の発信力、発言力を高めるには普段の発信頻度を抑えておくことが有効だということです。
しかし仕事上、必要な情報を頻繁に発信しなくてはいけないこともあるでしょう。
そういう方は必要以上に発信をしない。もしくは重要な情報を発信をする少し前の段階で、発信を意図的に減らすという強弱をつけることが有効となります。
2、情報は敷くもの
最後にご紹介するのは「情報を敷く」というマル秘テクニックです。
情報を敷くとは、「事前にその情報を断片的に相手に伝えておく」ことになります。
人は誰しも初めて触れた情報に対しては「抵抗」が存在し「よくわからないもの=怖い・危険」と捉えがちです。
それを緩和する為に、一定の期間を掛けてその抵抗を緩和していくのが「情報を敷く」というテクニックになります。
簡単な例で説明してみましょう。
≪とある上司と部下の会話≫
これが初見の抵抗です。
では、次にこの抵抗を減らしてみましょう。
≪情報を敷く≫
・・・数日後・・・
・・・数日後・・・
このように1回ですべてを言ってしまうよりも、情報を断片的に伝えることで上司に安心感を与えます。
そうすることにより、提案も通りやすくなり話を有利に進めることができるのです。
この一連の流れが「情報を敷く」というテクニックになります。
普段から情報を敷く癖をつけることによって、同じ情報を発信する場合でも受け止められ方や提案の通りやすさが変わり、結果として情報発信力の向上に繋がるのです。
また上司に限らず部下やその他の人に対しても、情報を敷くことで話を理解してもらいやすくなったり、抵抗を緩和するができます。
【編集後記】
今回は組織内での発言力や情報発信力を向上させるには?というテーマについて解説しました。
実生活においても「まったく同じ話をしているのに受け止められ方が違うわー」「理不尽だわー」と感じている方は案外多いと思います。
確かに”その瞬間は”同じことを言っているのですが、普段の情報発信量でだったり、発信するまでの過程に差があることで結果が大きく変わっていることに気付くべきでしょう。
逆にいえばそこさえ改善することができれば、同じパフォーマンスで結果が大きく変わります。
こんなに得することはありませんし、むしろ今の損が勿体なく思えてきますので是非この情報を活用してもっと楽にいきましょうよ(笑)
初見の抵抗についてはさらに詳しく書いていますので、以下を参照ください。
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