
世の中には問題を大声で叫ぶくせに、解決策を見出さない人がたくさんいます。
「残業を減らせ!早く帰れ!なぜ帰らないんだ!」
「仕事が遅い!どうしてお前はいつもそうノロマなんだ!」
「どうして君はいつも遅刻ばかりするんだ!だらしがない!」
こんなセリフを吐く上司、、周りにいませんか?
私はこういう問題提起だけの人【提起人】(ていきじん)と呼んでいます。
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本来は問題が起きた時に、その解決策を見出さなければ問題は解決しません。
しかしこの提起人は他人の粗探しに終始して誰かが失敗をするときまって
「俺は最初からうまくいかないと思っていた」
「そういうやり方ではダメに決まっているだろう」
「自分ならもっとうまくやっていた」
と言って自分の優位性を主張します。
問題提起を出来ることはある意味では特技でもあるのでそれ自体に問題はありません。
仕事で成功するにはまず問題提起を出来なければいけないからです。
しかし、いくら問題提起ができたとしても問題を解決できなければ、タダの口うるさい上司になってしまいます。
そればかりか後輩からは煙たがられ、いい人材が残らないので結局やきもきした気持ちが増幅していく負のスパイラル突入してしまうのです。
そんな問題解決能力が低い人にならないために、問題提起から問題解決に至るまでのプロセスを解説していきたいと思います。
【問題とはなにか】
『問題』とは自分が「こうあるべき」と思い描く姿と「現状」とのギャップのことです。
そのギャップを埋めるための動きが「問題解決」となります。
日々起きるたくさんの事柄の中から「何を問題として取り挙げるべきか」
そしていくつかある問題の中で「何を優先的に解決するべきか」を判断する力が必要になります。
その問題の見つけ方と、問題解決までの流れを次項でまとめていきたいと思います。
【問題提起⇒問題解決の順序】
問題提起をして素早く問題解決をするには一定の手順を踏む必要があります。
この手順を無視すると行き当たりばったりな提案になってしまったり、問題を複雑化させてしまうことにもつながり兼ねません。
問題解決に向けて最短の道筋を見つける為にも一連の流れを事前に把握しておきましょう。
①問題を見つける
冒頭で述べたとおり問題とは自分が「こうあるべき」と思い描く姿と、「現状」とのギャップです。
まずは何が問題なのかを考え、その問題が発生している状態が続くと”何が”そして”どのぐらい”失われているのかを試算します。
その試算を元に即問題を解決した方がいいのか、現状のままで大丈夫なのか、それとも中長期で解決すべきことなのかを判断しましょう。
②現状の把握
現在の状況を正しく把握していないと問題提起そのものの主軸がずれてしまいます。
問題提起するときには「思い込み」や「雰囲気」「感覚」で判断しないよう、自分の目で現状を確認することが重要です。
自分以外の人からのヒアリングで情報収集することも忘れてはいけません。
③ゴールを明確にする
現状が把握できたら、自分が「こうあるべき」と思うゴールを明確にしましょう。
これが問題解決への第一歩となります。
このゴール地点がずれてしまっていると問題解決ができないばかりか、問題がより複雑になってしまいます。
最終的な判断をする前に誰かの助言を受けたり、さまざまな角度からその考え方を検証してみることも必要です。
④問題解決のプロセスを決める
「こうあるべき」というゴールが決まったら次に問題を解決する為には何が必要か、組織ならば誰を巻き込むべきかを考えプロセス(道筋)を作りましょう。
プロセスを作る過程で問題を解決できないほどの障壁があると気づいた時には「妥協」や「回避」が必要な場合もあります。
解決:自分が「こうあるべき」と思うゴールに到達する。
妥協:自分が「こうあるべき」と思うゴールになるべく近づける。
回避:問題を問題とならないよう別の部分から対策を講じ問題を回避する。
⑤問題を課題へ転換し実行する
問題と課題の違いは、「問題」が理想と現状のギャップなのに対して「課題」は問題を解決する為にやるべきことです。
・問題 = ギャップ
・課題 = 解決策
問題を課題へ転換するためには、解決するためには何をすべきかを洗い出す必要があります。
そして洗い出した課題を「実行」に移すことができれば、自ずと問題解決することが出来ます。
【問題解決の手順】
①問題を見つける
②現状の把握
③ゴールを明確にする
④問題解決のプロセスを決める
⑤問題を課題へ転換し実行する
【問題解決後にすべきこと】
問題が解決した暁には、その結果を評価して改善することも忘れてはいけません。
そのプロセスが本当に最短だったのか、シコリは残っていないか、時間経過とともに問題が再発しないかなど、チェック項目は多岐にわたります。
結果を「評価」することによって、次回はより最短のプロセスで問題を解決出来るようになるのです。
また、問題を解決したことによって起きる新たな問題というものもあります。
様々な角度から検証をし、次に発生するリスクを最小限に抑え、そして予見しておくことで大きな問題が起きることを回避することも出来るのです。
【編集後記】
この記事の最初に例として出したダメ上司がもし問題解決力が高かったらどんな言い方をしたでしょう。
×「残業を減らせ!早く帰れ!なぜ帰らないんだ!」
◎「残業が多いな。仕事が終わらないのはどうしてだ?」
↓
「単に仕事の効率が悪かったのか?人が足りてないのか?他に理由があるのか?」
↓
「ならそれを解決しよう」
×「仕事が遅い!どうしてお前はいつもそうノロマなんだ!」
◎「彼は仕事が遅いな。この業務に向いてないのかもしれない。」
↓
「よし彼の特性を活かした仕事を与えよう。」
↓
「彼の感性を活かしたペースを気にせず出来る仕事はこれだ。」
×「どうして君はいつも遅刻ばかりするんだ!だらしがない!」
◎「遅刻なんてどうしたんだろ。昨日寝るのが遅いのか?体調が悪いのか?」
↓
「それならそれを改善する努力させよう。」
↓
「今日は早めに帰ったらどうだい?」
このように問題を解決しようと前向きな上司の下で仕事が出来るとやりがいも出てきますね。
自分が上司になったとき、部下に対して単純に叱るのではなく解決策を見出してあげるのも上司の役割だと思います。
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